当社の夏休みはとっくに終わったのですが、その期間中に読んだ本が面白かったので、紹介します。

モーターボーイズ!」(箕田大輔、日本実業出版社)

某映画のパクリみたいな書名ですが(笑)、内容は素晴らしくマトモで面白いです。

著者は長野県の公立中学校の技術科教師。彼が大学院生の頃挑戦したエコラン(エコカーのレース)に、中学の教え子達にも挑戦させようとした奮戦記です。

工具に触ったこともなかった中学生達が、エコカーの製作にどんどんのめり込んでいく課程が、時にユーモラスに、時にスリリングに描かれていて、あっという間に読み終えてしまいました。

著者の指導は徹底して現場・作業重視。自分の手で作業させてみて、それから図面や仕様を検討させていくやり方で、子供達の関心と能力を引き出していきます。そうやって作り上げたエコカーが、目の前を動くのみならずサーキットを疾駆するだなんて、実際に関わった人々の感動は、さぞかし大きいものだろうと思いました。

モノづくりの楽しさというか、原点に気づかせてくれる一冊でした。

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モノづくりといえば、以前読んだ「田宮模型の仕事」が傑作でした。細部を確認するためにポルシェの新車を分解してしまったり、実物の戦車が見たくて戦火の中東へ出かけていったり、まさに「涙と笑いの大奮戦記」です。未読の方は、ぜひご一読を。