先週の後半、所属しているある団体(異業種交流会)が主催した、中国の視察旅行に参加してきました。

3泊4日と短い旅程だったのですが、バスでの移動が主だったこともあり、前半は天津、後半は北京を回っただけで、スケジュール的にはいっぱいいっぱいといった感じでした。余談ですが、バス移動って結構疲れますね。それともこれは歳のせいでしょうか。

天津には、この団体の会員企業が一社進出しているので、そちらを中心に見学しました。自動車関係の小型プレス部品がメインなのですが、設立2年で早くも軌道に乗ってきているようです。広々とした工場は整理整頓が行き届いてとてもきれいで、若い従業員が多い職場も雰囲気が明るく、とても気持ちの良い工場でした。

とはいえ、もちろん苦労話も山ほどあるようで、いくつかは全員での夕食時に聞かせてもらいましたが、やはり中国進出というのは、それなりの覚悟と努力がないと、そう簡単には成功しないようです。

天津は「天津経済技術開発区(TEDA)」として、国家レベルでの開発モデル地区となっているそうですが、首都北京に近いこともあって、近年の成長は著しいものがあるようです。今回はその開発区内にある、「天津濱海新区」も見学したのですが、153kmに及ぶ海岸線を擁する、実に2,270平方kmという広大なエリアが、ほぼ丸ごと開発地域となっています。(ちょっと調べたところ、神奈川県の総面積が2,415平方kmだとか) 全区域を見るには数日かかるそうなので、中心エリアのみをバスで回ったのですが、世界の有名企業がそれぞれ巨大な工場を建設していて、まさに「世界の工場」の面目躍如といった感がありました。

こちらの投資促進センターの方に案内して戴いたのですが、建前の話はともかく、雑談的に伺った話が印象に残っています。どういう話かというと、開発区としては世界の大企業を積極的に誘致していたのだけれど、最近になって、それら大企業の業務を補完する「中小企業」の存在価値にようやく気がついたんだとか。そこで、これからはそれら中小企業の誘致についても、積極的に支援していきたいということでした。但し、現在の開発区自体は、大規模工場向けにインフラが整備されているので、中小企業誘致の現実的な具体策はこれからの検討課題のようです。

(後半の北京の報告は、別記事で書きます)